ドライブレコーダーを搭載するメリット・デメリットは?選び方も解説

2025年12月22日

近年、あおり運転(妨害運転)などをきっかけに、ドライブレコーダーへの関心が高まっています。搭載したほうが安心だと感じつつも、導入費用がかかることから迷っている方や、どれを選べばいいかわからない方もいるのではないでしょうか。

本記事では、ドライブレコーダーを搭載するメリット・デメリット、そして、選び方のポイントまで詳しくご紹介します。

「ドライブレコーダー」は映像や音声を記録する車載装置

ドライブレコーダーは、運転中の映像や音声を記録する車載装置です。交通事故やトラブルが発生した際、状況を客観的に把握することができます。

ドライブレコーダーの機種によって搭載機能は異なりますが、主に以下の機能が備わっています。

  • 録画・録音機能
  • GPS受信・データ記録機能
  • Gセンサー(加速度センサー)記録機能※1
  • 安全運転サポート機能

2017年に東名高速道路で起きたあおり運転による死亡事故などを受けて、ドライブレコーダーの認知度は急速に高まりました。国土交通省の調査によると、認知度は98%を超えており、年代や地域を問わず多くの方に認知されています※2

※1

Gセンサー記録機能とは、事故の衝撃などを検知して自動で記録する機能です。

※2

出典:国土交通省「自動車用の映像記録型ドライブレコーダー装置について」(令和2年10月13日~10月26日実施)

ドライブレコーダーの搭載率

国土交通省の調査によると、2020年10月時点の国内におけるドライブレコーダーの搭載率は53.8%でした※2

年代別の搭載率は以下のとおりです。

年代 搭載率
20代 68.0%
30代 56.1%
40代 49.5%
50代 50.0%
60代 62.8%
70代 51.4%

ドライブレコーダーの搭載率を年代別に見ると、20代が最も高く、70%近くにものぼります。搭載率が最も低い40代でも、約半数の方がドライブレコーダーを搭載しているとの結果でした。

ドライブレコーダーの義務化について

現在、一般の自家用車にドライブレコーダーの搭載を義務付ける法律はありません。

しかし、2016年に発生した軽井沢スキーバス事故を受け、貸切バス業界では、貸切バスの安全・安心な運行のためにドライブレコーダーの搭載が義務化されています。

また、事故防止の観点から、2022年5月以降の新型車(継続生産車/既存モデルの新車は2024年11月)には、「後退時車両直後確認装置」の搭載が義務付けられました※3

このような背景から、現在は義務化されていない車も今後ドライブレコーダーの搭載が義務化される可能性があるかもしれません。

※3

後退時車両直後確認装置とは、後方を確認できるバックカメラや検知システム、ミラーのことです。

ドライブレコーダーを搭載するメリット

ドライブレコーダーは、事故やトラブル時の正確な記録・証拠として活用できるほか、安全運転の意識向上にも役立つとされています。主なメリットは以下のとおりです。

  • 事故やあおり運転の客観的な証拠となる
  • あおり運転の抑止効果が期待できる
  • 安全運転につながりやすい

事故やあおり運転の客観的な証拠となる

事故やあおり運転に巻き込まれた際、映像・音声が客観的な証拠となります。これにより、当事者間の食い違いの解消や、誤った証言によるトラブル防止につながります。

また、映像を警察や保険会社に提出することで、迅速な事故解決にも役立ちます。

国土交通省の調査でも「ドライブレコーダー導入の目的」として最も多かったのは、すべての年代で「交通事故の記録」という回答でした※2

また、実際に「交通事故にあった際に、客観的証拠として活用した」「あおり運転の動画を警察などに提供した」などの活用事例も報告されています。

あおり運転の抑止効果が期待できる

ドライブレコーダーを搭載すれば、あおり運転などの危険運転を抑止する効果が期待できます。映像や音声が記録されていることがわかると、悪質な運転を避けようとする意識が働くためです。

ドライブレコーダーの搭載とあわせて、ドライブレコーダー搭載車であることを知らせるステッカーを貼るとより効果的です。

安全運転につながりやすい

ドライブレコーダーで記録された映像を確認すれば、ご自身の運転技術や傾向を振り返る機会にもなります。事故になりそうな状況を把握したり、安全運転への意識を高めたりするのに役立つでしょう。

また、映像が記録されていることを意識しながら運転するため、より慎重に運転しようとする効果も期待できます。

ドライブレコーダーのなかには、車線はみ出しや発進遅れなどの危険を検知した際に画面や警告音で知らせてくれる安全運転サポート機能が搭載された機種もあります。

ドライブレコーダーを搭載するデメリット

ドライブレコーダーは、事故や悪質な運転などに巻き込まれた際に重要な役割を果たす可能性があるため、搭載が推奨されています。ただし、搭載によるデメリットもいくつかあります。

  • 導入費用がかかる
  • バッテリーに負荷がかかる場合がある
  • プライバシー上の懸念がある

導入費用がかかる

ドライブレコーダーを搭載する際は、本体購入費用や搭載するための費用が発生します。ドライブレコーダーの本体価格はメーカーや機種によって異なり、1万円台で購入できるものから5万円以上するものまでさまざまです。

国土交通省の調査では、「どのような理由があればドライブレコーダーを搭載したいと考えますか」という問いに対して、最も多かった回答は、「ドライブレコーダーがもっと安価になってから」という回答でした※4。次いで多かったのは「自動車保険に加入する際に、ドライブレコーダーを搭載していれば割引されるようになってから」というもので、金銭的な理由から搭載していない人が多いことがわかります。

※4

ドライブレコーダーを搭載していない方のみが回答

車両バッテリーに負荷がかかる場合がある

車両から電力供給を受けるタイプのドライブレコーダーの場合、車両バッテリーに負荷がかかることがあります。特に、駐車監視機能搭載が搭載されていて、駐車中も録画を続ける場合は、長時間にわたり車両バッテリーの電力を消費するため、バッテリー上がりの原因になることもあり、注意が必要です。

バッテリー上がりを防ぐ方法としては、電圧監視機能つきの電源ケーブルを使用したり、駐車監視機能の設定を見直したりすることが有効です。用途に応じた適切な対策を行いましょう。

プライバシー上の懸念がある

ドライブレコーダーのなかには、本体に内蔵されたマイクで車内の音声を記録できる機種や、車内を同時に録画できるカメラが搭載されている機種があります。

これにより、車内での会話や行動が記録される可能性があるため、プライバシーの保護に関して注意が必要です。同乗者によっては、監視されている感覚を好まない場合もあるかもしれません。

運転や行動を記録する車内カメラは、不適切な運転の抑止や防犯対策として有効です。その一方、運転者や同乗者の行動が無意識に映像として残る点を十分に理解したうえで、活用する必要があります。

ドライブレコーダーの選び方

ドライブレコーダーにはさまざまな機種があり、録画範囲や機能などによって本体価格は大きく変わります。選ぶ際は、以下のポイントに着目しましょう。

  • 記録方法(常時録画/イベント録画)
  • 録画範囲(前方録画/前後録画/全方位(360度)録画)
  • 形状(カメラ一体型/カメラ分離型/ルームミラー型)
  • GPS受信機能や安全運転サポート機能

記録方法

ドライブレコーダーの映像・音声の記録方法は、大きく2つのタイプに分類されます。

  • 常時録画タイプ
  • イベント録画タイプ

常時録画タイプは、車両の動作にかかわらず、連続して録画し続けることが可能です。録画できる時間に上限があるため、一般的に容量がいっぱいになると最新の映像で上書きされます。

一方、イベント録画タイプは、衝突や急ブレーキなどの衝撃が加わったときに、その前後数秒間の映像を自動的に記録可能です。

機種によっては任意のタイミングでイベント録画を開始できる場合もありますが、多くの場合、イベント録画タイプは衝撃が加わると録画されます。

そのため、あおり運転などの悪質な運転行為を撮り逃さず確実に記録したいなら、常時録画タイプが安心です。

録画範囲

ドライブレコーダーの録画範囲は、大きく3つのタイプに分類されます。

  • 前方録画タイプ
  • 前後録画タイプ
  • 全方位(360度)録画タイプ

前方録画タイプは、前方で発生した事故の状況を正確に把握・分析するのに役立ちます。他のタイプと比べて本体価格も低めです。

前後録画タイプでは、あおり運転や追突など、前方のカメラだけでは把握できない後方の状況を記録できます。全方位録画タイプならさらに死角を減らせますが、本体価格も高くなる傾向があります。

形状

ドライブレコーダーは、主にカメラとレコーダー(記録するための装置)で構成されており、形状によっていくつかの種類に分類されます。大きく分けると以下の3つです。

主な種類 概要
カメラ一体型 カメラとレコーダーが
一体化しているタイプ
カメラ分離型 カメラとレコーダーが
分かれているタイプ
ルームミラー型 ルームミラーに搭載するタイプ

一体型はカメラとレコーダーが一体になっているため、搭載が比較的カンタンで、配線はすっきりしています。また、他のタイプと比べてラインナップも豊富で、安価なモデルも多いため初心者向けです。

分離型はカメラが小型で目立たないため、視界を妨げにくい点や搭載場所の自由度が高い点が特徴です。

ルームミラー型は搭載が比較的カンタンで、フロントガラスにつける必要がないため、前方の視界を妨げにくいメリットがあります。また、カメラをリアガラスなどに搭載するため、荷物をたくさん積んでいても後方の視界を確保しやすい点も特徴です。

GPS受信機能や安全運転サポート機能

GPS受信機能や安全運転サポート機能が搭載されているドライブレコーダーを選べば、より安心感が高まります。

GPS受信機能とは、人工衛星の電波を受信して時刻や位置などのデータを取得する機能です。事故が起きた場所の特定などに役立ちます。

安全運転サポート機能は、危険を察知した際に警告音などで知らせてくれる機能のことで、内容はドライブレコーダーの機種によって異なります。以下は一例です。

安全運転サポート機能の例 内容
前方衝突警戒 前方車両と衝突するリスクを検出したときに知らせてくれる
車両逸脱警戒 高速道路走行中、車線を逸脱しそうになったときに知らせてくれる
前車発進お知らせ 信号待ちや渋滞の際に前方車両が発進したことを知らせてくれる

保険会社によるドライブレコーダー映像の活用

ドライブレコーダーの映像を保険会社に提供することで、事故時の状況をより詳しく把握することができ、迅速な事故解決につながる可能性があります。ただし、ドライブレコーダー映像の提出は義務ではありません。

東京海上ダイレクトでは、お客さまのドライブレコーダーの映像を活用し、事故状況を正確に把握することで、すみやかな事故解決につなげます。

客観的な情報をもとに、お客さまにとって納得感のある解決内容となるよう、お客さまに寄り添った事故対応を行います※5

※5

当社からドライブレコーダーはご提供していません。お客さまのお車のドライブレコーダーの映像をご提供いただき、事故対応に活用します。

まとめ

ドライブレコーダーは、運転中の映像や音声を記録し、事故や危険運転の証拠となる車載装置です。安全運転意識の向上や、トラブル防止にも役立つため、搭載の需要が高まっています。

ご自身や大切な方の安全を守るためにも、ドライブレコーダーの搭載を前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

監修:竹国 弘城

1級FP技能士・CFP®
RAPPORT Consulting Office (ラポール・コンサルティング・オフィス)代表。名古屋大学工学部機械・航空工学科卒業。証券会社、生損保代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、自身のお金の問題についてみずから考え、行動できるようになってもらうための活動をおこなう。ミニマリストでもあり、ミニマリズムとマネープランニングを融合したシンプルで豊かな暮らしを提案している。

資格情報: 1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会会員(CFP®)