自動車保険を長期契約にするメリット・デメリットは?1年契約と3年契約の違いも解説
2024年3月8日(2026年2月19日更新)
自動車保険は「1年しか契約できない」と思っていませんか?自動車保険は1年契約の商品が多いですが、保険会社によっては2年契約・3年契約などの長期契約の商品もあります。
本記事では、1年契約と長期契約の違いや、長期契約のメリット・デメリットについて詳しく解説します。
なお、東京海上ダイレクトでは、1年契約のみの取り扱いです。
自動車保険の長期契約とは
自動車保険の長期契約とは、保険期間が1年を超える契約のことです。
長期契約の自動車保険は、1年契約の自動車保険と比較して、保険期間以外にも異なる点がいくつかあります。まずはその違いについてみていきましょう。
1年契約と長期契約(3年契約)の違い
1年契約と長期契約には、以下の2つの主な違いがあります。
- 等級の進み方
- 保険料の決まり方
ここでは、3年契約の長期契約を例に、詳しく解説します。
1.等級の進み方
1年契約と3年契約で最も異なる点は、等級の進み方です。
まずは、3年間事故がなかった場合をみてみましょう。
1年契約の場合、1年間無事故であれば翌年の契約で1等級上がります。例えば、今年の契約が10等級で1年間無事故だった場合、翌年の契約は11等級になります。
3年契約の場合は、無事故であれば保険期間中の3年間は同じ等級のままです。その代わり、3年間経過後に契約を更新すると、等級が一気に3つ上がります。例えば、今年の契約が10等級であれば来年も再来年も10等級のままですが、3年間経過後には13等級になる、といった仕組みです。
なお、等級の進み方には違いがありますが、事故がなかった場合はどちらの契約でも以下の表のように3年間経過後の等級は同じになります。
| 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | |
|---|---|---|---|---|
| 1年契約 | 10等級 | 11等級 | 12等級 | 13等級 (同じになる) |
| 3年契約 | 10等級 | |||
では、事故があった場合の等級の進み方はどうでしょうか?
例として、1年目に他のお車と衝突し、車両保険を請求したケース(3等級ダウン事故のケース)で考えてみましょう。
1年契約の場合は、翌年の契約時に3等級下がります。そのあと、無事故であれば1年で1等級ずつ上がります。例えば、10等級のときに事故があると、次の契約時には7等級になり、3年間経過後に9等級まで上がります。
一方で、一般的な3年契約の場合、保険期間中の3年間は、事故があっても等級が変わりません。保険期間中の等級ダウン事故の件数に応じて、3年間経過後に等級が変わります。例えば、1年目に3等級ダウン事故を1件起こし、2年目・3年目は無事故だった場合の等級は以下の表のようになります。
| 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | |
|---|---|---|---|---|
| 1年契約 | 10等級 | 7等級 | 8等級 | 9等級 (同じになる) |
| 3年契約 | 10等級 | |||
保険会社によっては、保険期間中に等級の進行や保険料を見直すこともあるため、加入を検討する際は、保険会社に事前に確認しておくようにしましょう。
2.保険料の決まり方
保険料の決まり方も、1年契約と3年契約では異なります。無事故の場合と、事故があった場合にわけてみていきましょう。
3年間無事故の場合
1年契約の場合は、1年ごとに等級が上がるため、一般的にそれに応じて保険料は毎年安くなっていきます。
一方、3年契約では、3年間等級が変わらないため、保険期間中は保険料も変わらないケースが一般的です。
3年間の間に事故があった場合
保険期間中に事故があった場合、1年契約と3年契約では保険料の決まり方が異なります。1年目に3等級ダウン事故があったケースで考えてみましょう。
1年契約の場合、翌年の契約で3等級下がり保険料が上がります。
一方、3年契約では、3年間等級が変わらないため、保険期間中は保険料も変わらない(上がらない)ケースが一般的です。なお、3年間経過後の契約時には、前述の通り等級が下がるため、保険料は上がることになります。
長期契約(3年契約)のメリット
ここまで1年契約と長期契約(3年契約)の違いについて比較してきました。次は長期契約(3年契約)のメリットについてみていきましょう。
1.事故が起きて保険金を請求しても3年間は保険料が上がらない
一般的に3年契約では、保険期間中は等級が変わらないため、事故が起きて保険金を請求しても3年間は保険料が上がりません。つまり、3年の長期契約で保険期間が2年残っている場合、事故が起きて保険金を請求しても、残りの2年間は保険料が変わらないというメリットがあります。
一方、1年契約の場合は、翌年の更新時に等級が下がり、保険料が上がる可能性があります。
長期契約は1年契約より長い期間、保険料の変動を気にせず利用できる点がメリットです。
なお、保険会社や商品によっては、長期契約でも保険期間中に保険料が変動することがあるため、保険金を請求した際の保険料については事前に確認しておくようにしましょう。
2.保険期間中に保険料率の改定(引き上げ)があっても3年間は保険料が上がらない
3年契約では、保険期間中に保険料率の改定があっても保険期間である3年間はその影響を受けません。そのため、保険期間中に保険料率の改定(引き上げ)があっても、次回の更新時までは改定の影響によって保険料が上がることはありません。
3.更新手続きの手間が減る
1年契約の場合は、毎年更新手続きをする必要があります。
しかし、3年契約なら毎年更新手続きをする必要がないため、1年ごとの更新手続きにかかる手間を省くことができます。
長期契約(3年契約)のデメリット
続いては、長期契約(3年契約)のデメリットについてみていきましょう。
1.保険期間中に保険料率の改定(引き下げ)があっても3年間は保険料が下がらない
3年契約は、保険期間中に保険料率の改定(引き下げ)があっても、次回の更新時まで改定の影響によって保険料が下がることはありません。
2.補償内容の改定があっても3年間は改定内容が適用されない
保険間中に商品改定があり、新しい補償・特約が追加される場合があります。しかし、適用されるのは保険開始日時点の商品内容です。
1年契約の場合は、最長でも1年後の更新時に新しい補償・特約を付帯できますが、3年契約の場合は最長3年後となります。そのため、もし新設された補償・特約を希望される場合は、更新を待たずに、現在の契約を解約し、新たに契約を締結する必要があります 。
3.長期契約(3年契約)を取り扱う保険会社が限られている
1年契約は代理店型自動車保険、ネット自動車保険のいずれの保険会社でも取り扱っていますが、3年契約は代理店型の保険会社のみで取り扱っています。
そのため、自分が希望する保険会社で長期契約が利用できないケースも考えられます。長期契約を希望する場合は、保険会社に取り扱い状況を確認しましょう。
まとめ
自動車保険の長期契約(3年契約)には、事故や保険期間中の保険料率改定(引き上げ)があっても3年間は一般的に保険料が上がることがない、更新手続きの手間が省けるなどのメリットがあります。
一方で、保険料率改定(引き下げ)があっても3年間は保険料が下がることがない、保険期間中の商品改定で新しい補償・特約の追加があっても3年間は付帯することができないなどのデメリットもあるため、注意が必要です。
長期契約を検討する場合は、取り扱いのある保険会社にメリット・デメリットを確認し、ご自身にあった保険期間を選びましょう。
監修:竹国 弘城
1級FP技能士・CFP®
RAPPORT Consulting Office (ラポール・コンサルティング・オフィス)代表。名古屋大学工学部機械・航空工学科卒業。証券会社、生損保代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、自身のお金の問題についてみずから考え、行動できるようになってもらうための活動をおこなう。ミニマリストでもあり、ミニマリズムとマネープランニングを融合したシンプルで豊かな暮らしを提案している。
資格情報: 1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会会員(CFP®)