自動車保険の事故時レンタカー特約とは?補償範囲や利用条件を紹介

2024年3月8日(2026年1月9日更新)

万一自動車事故などでお車が損害を受けた場合、損害の程度によっては修理のためお車を使用できない期間が発生することがあります。毎日お車を使用する方であれば、お車がない生活はとても不便でしょう。代車としてレンタカーを利用したい場合、その費用は自動車保険で補償されるのでしょうか?

本記事では、修理中の代車(レンタカー)費用を補償してくれる特約や、提携修理工場の無料代車サービスについて解説します。

代車(レンタカー)費用は特約で補償される

自動車保険には、ご契約のお車が修理などで使用できない場合に、代車(レンタカー)費用を補償する特約が用意されていることが一般的です。特約の名称は保険会社によって異なりますが、東京海上ダイレクトの自動車保険の場合は「事故時レンタカー特約」という名称で用意されています。この「事故時レンタカー特約」を例に、保険による代車(レンタカー)費用の補償について詳しく見ていきましょう。

「事故時レンタカー特約」の補償範囲・利用条件

事故時レンタカー特約では、車両保険の支払い対象となる事故により、ご契約のお車が修理などで使用できなくなった場合に、レンタカーを借り入れる費用を補償します。お車が全損となってしまった場合や盗難にあった場合にも補償の対象となります。一方、自然消耗や欠陥などの内的要因による故障については、車両保険の支払い対象とはならず、事故時レンタカー特約も利用できません。

また、事故時レンタカー特約は、車両保険とセットで付帯できる特約です。付帯できる条件は保険会社によって異なりますので、確認しましょう。

事故時レンタカー特約の補償例

事故時レンタカー特約の補償例を見てみましょう。

例えば単独事故でお車が破損してしまった場合、破損したお車の修理をしている間に借りたレンタカー費用がこの特約で補償されます。支払われる保険金は定額ではなく、実際にレンタカー利用にかかった金額が補償されます。

  • 日額5,000円のレンタカーを20日使用したとき
    →5,000円×20日=100,000円が保険金として支払われる

補償される日額や使用日数には限度があり、 1日に受け取れる金額は「最大で5,000円」、支払対象期間中のレンタカー使用日数は「最大で30日分」となっています。

このように、事故時レンタカー特約を付帯しておくことで最大で15万円分のレンタカー費用が保険から支払われます。日額は小さくとも、修理日数が長くなるほどレンタカー費用の負担は大きくなってしまいます。

車両保険に加入する場合には、事故時レンタカー特約もセットで付帯しておくと「レンタカーで予想外の出費が発生してしまった」といった事態に備えることができます。
事故時レンタカー特約について、詳しくはこちらをご覧ください。

事故時レンタカー特約

事故時レンタカー特約はこんな方におすすめ

以下のような状況でお車を使用している方には、事故時レンタカー特約の付帯を特におすすめします。

  • 毎日の通勤・通学で使用しており、お車がないと生活に支障が出る
  • 買い物や子どもの送り迎えにお車を使用している
  • 仕事でお車がないと困る場面がある
  • ご家族で使用できる他のお車がない、電車・バスなどの代替交通手段がない
  • 4WDなどのお車を所有しており、レンタカーを借りる際に同じような車種を指定したい
  • お車が盗難された際にもレンタカーを借りたい

事故時レンタカー特約で補償されないケース

地震や噴火など特定の自然災害による損害、お車の自然消耗や故障による損害などは、事故時レンタカー特約で補償されないことがあります。

ここでは、当社の自動車保険を例に、事故時レンタカー特約で保険金をお支払いできないケースを紹介します。
以下の条件に該当するときは事故時レンタカー特約の補償対象外となります。

  • ご契約者、ご契約のお車の所有者または保険金を受け取るべき者等の無免許運転、酒気帯び運転などによって生じた損害
  • 地震、噴火またはこれらによる津波によって生じた損害
  • 詐欺または横領によって生じた損害
  • ご契約のお車に存在する欠陥、摩滅、腐しょく、さびその他自然の消耗
  • 故障による損害

なお、事故時レンタカー特約の補償内容・条件は保険会社によって異なるため、ご契約中、またはご契約予定の保険会社にご確認ください。

提携修理工場の無料代車サービスを利用する方法と注意点

当社では、全国約430ヶ所(2025年12月時点)にあるセレクトガレージ(提携修理工場)で修理を行うことで、車両保険付帯の有無にかかわらず無料代車サービスを利用できます。ただし、提携修理工場の無料代車サービスを利用するときには、次の点に注意が必要です。当社の提携修理工場サービスを例に解説します。

  • 代車数には限りがある
    提携修理工場で用意している代車数には限りがあります。そのため、代車に空きがない場合には利用できません。いつ事故が発生するのか、そのときに確実に代車を利用できるのかは事前にわからないため、万一の際に代車が必要である、という方は事故時レンタカー特約をつけておいたほうがよいでしょう。

  • 希望するお車を借りられるとは限らない
    無料代車サービスでは、代車の車種やグレードを指定できない場合があります。レンタカーであれば、補償される日額に上限があることやその日の空きの状況次第であるなど、一定の条件はありますが、豊富なラインナップの中からお車を選ぶことができます。子どもも乗るのでファミリータイプにしたい、悪路を走ることもあるので4WDでなければいけない、といったように車種を指定したい場合、無料代車サービスで対応できない可能性が高いことを覚えておきましょう。

  • お車の修理を伴わない場合には借りられない
    代車はあくまでもお車の修理を伴う場合に借りられるものです。全損で買替が発生する、盗難被害でお車が手元にないなど、お車の修理を伴わない場合には借りられないため、注意しましょう。

万一代車(レンタカー)を利用中に事故が発生したら

最後に、レンタカーや提携修理工場から無料で借りた代車を利用中に事故が発生した場合の対応について、確認しておきましょう。

レンタカーや代車にすでに保険がかけられている場合には、その保険から補償されることもあるため、貸出元のレンタカー会社や修理工場に確認しましょう。ただし、レンタカーや代車の保険では補償されない部分があった場合には自己負担になってしまいますので注意が必要です。

なお、自動車保険には、友人のお車やレンタカーなどを運転中の事故に備える補償が自動付帯されていることが一般的です(当社の自動車保険でも、「他車運転特約」が自動付帯されています)。万一の際に備えて、ご加入中の保険の補償範囲を確認しておくことをおすすめします。

まとめ

事故時レンタカー特約は、事故によりお車を使用できなくなったときに活用できる特約です。付帯できる条件は保険会社によって異なりますが、予想外の出費に備えるために事故時レンタカー特約の付帯を検討しましょう。

監修:新井 智美

コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)のほか、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行うと同時に、金融メディアへの執筆および監修にも携わっている。現在年間300本以上の執筆および監修をこなしており、これまでの執筆および監修実績は2,500本を超える。

資格情報: CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員