自動車保険の中断証明書とは?等級などの引き継ぎ条件や注意点を解説
2025年1月20日(2026年8月24日更新)
自動車を廃車または譲渡する、もしくは海外転勤のためしばらく自動車に乗る機会がない場合などは、手続きが可能な期限内に、加入している保険会社から中断証明書を発行してもらいましょう。中断制度を利用すると、契約を一旦中断し、自動車保険を再契約する際に、中断した契約の等級などを引き継ぐことができます。
本記事では、中断証明書の発行条件や発行の流れ、有効期限、再度自動車保険に加入する際の注意点について解説します。
自動車保険の中断証明書とは?
自動車保険の中断証明書とは、保険契約を中断する際に発行できる証明書です。
自動的には発行されないため、ご契約者の方が保険会社に発行を依頼する必要があります。
例えば、海外赴任や留学などで一定期間海外に渡航し、しばらくお車に乗らない場合、解約時または満期時に中断証明書の発行を依頼して契約を一旦中断することができます。中断証明書の発行により、自動車保険に再度加入する際に中断した契約の等級などを引き継げます。
中断する理由や契約内容によってお手続きの可否や必要書類が異なる場合があるため、詳しい内容はご契約されている保険会社に確認しましょう。
自動車保険の中断証明書の発行条件
自動車保険の中断証明書を発行するためには、いくつかの要件を満たす必要があります。要件は保険会社によって異なるため、中断制度を利用する前に確認しておきましょう。
ここでは、東京海上ダイレクト(以下、当社)の自動車保険の中断証明書の発行条件について解説します。
中断する契約の次の契約の等級が7~20等級であること
中断する契約の解約日(または満期日)に次の契約を締結すると仮定した場合の等級が7~20等級であるときに、中断証明書を発行できます。中断する契約に事故がある場合は、その件数・事故の種類に応じて減じた等級となります。
(例)
現在の契約の等級が6等級で保険期間中に事故がなく、満期をもって中断する場合
→次の契約の等級は1等級進んで7等級となるため、中断証明書を発行できます。
現在の契約の等級が7等級で、保険期間中に3等級ダウン事故が1件あった場合
→次の契約の等級は4等級となるため、中断証明書を発行できません。
お手続き可能な期限内であること
中断証明書発行のお申し出日が中断する契約の解約日(または満期日)の翌日から起算して5年以内である必要があります。
保険会社によっては、13ヶ月以内など、期限が異なる場合もありますので注意しましょう。
中断する事由が以下(1)、(2)のいずれかであること
中断する契約の保険期間中に、以下のいずれかの事由が発生している
- ご契約のお車を廃車、売却(譲渡)またはリース会社へ返還した
- ご契約のお車が盗難された
- 他のご契約のお車の廃車などに伴い、ご契約のお車を他の契約に車両入替した
- ご契約のお車が一時抹消登録された
- ご契約のお車が車検切れとなった
契約者または主に運転される方が海外渡航する場合で、解約日(または満期日)が、契約者または主に運転される方の出国日の6ヶ月前の日以降にあり、かつ、中断する契約が帰国日または再入国日前に締結した最後の契約である
自動車保険の中断証明書の発行の流れ
自動車保険の中断証明書を発行してもらうお手続きは、保険会社によって異なります。まずは加入している・加入していた保険会社にご相談ください。
ここでは、当社での中断証明書の発行の流れをご紹介します。
1.自動車保険を解約する(または継続しない)
中断証明書は、解約日(または満期日)の翌日以降に発行できます(発行は事前にお申し出いただけます)。そのため、解約手続きが必要な場合、まずは自動車保険の解約手続きを行いましょう。なお、過去日付に遡っての解約はできません。お車を手放すことが決まったら、手放す日が解約日となるようにお手続きを行いましょう(手放す日が解約日より後になると中断証明書を発行できませんのでご注意ください)。
当社での解約の手順は、こちらからご確認いただけます。
東京海上ダイレクトの自動車保険の契約解約方法を知りたい
2.中断証明書の発行を依頼する
当社では、インターネット上のマイページから中断証明書の発行申請が可能です。中断証明書は、当社で申請内容を確認後、解約日(または満期日)から1週間程度※1で郵送にてお届けします。
確認業務に時間を要する場合や郵便事情(年末年始・ゴールデンウィーク・悪天候など)によって遅れる場合がございます。
自動車保険の中断証明書を使って契約する際の注意点
中断証明書を使って、自動車保険を契約する際の注意点をご紹介します。
中断証明書の有効期限は最大10年
当社では、中断証明書があれば最大10年は等級などを引き継げますが、引き継げるのは新契約の保険開始日が「旧契約の解約日(または満期日)」または「出国日(中断事由が「海外渡航」の場合に限ります)」から10年以内※2の日である場合です。
- 「旧契約の解約日(または満期日)」または「出国日(中断事由が「海外渡航」の場合に限ります)」のいずれか遅い日の翌日から起算して数えます。
- 旧契約の保険会社が当社以外である場合、当該保険会社が発行する中断証明書に記載された有効期限内(有効期限が10年超の場合は10年以内)である必要があります。
他の保険会社の等級なども引き継げる
自動車保険の中断証明書は、元々契約していた保険会社とは別の保険会社でも有効です。複数の保険会社を比較してから契約することができます。
なお、新しいお車を取得した場合、取得してから一定期間が経過すると中断証明書があっても等級などを引き継げない可能性があるため注意しましょう。
当社で中断証明書を適用し、自動車保険に再度加入する際の主な適用条件については、以下をご確認ください。
東京海上ダイレクトの中断証明書の適用条件を知りたい
自動車保険の継続手続きを忘れて満期日を過ぎたら、中断証明書は発行できる?
中断証明書を発行できる中断事由(廃車・譲渡・海外渡航など)がなく、自動車保険の継続手続きを忘れて満期日を過ぎた(単純に継続手続きを行わなかった)だけでは、中断証明書を発行できないので、注意が必要です。
満期日を過ぎないよう、満期前に継続手続きを行いましょう。
なお、自動車保険の満期が近くなったら考えたいことや、うっかり満期を過ぎてしまったときにどう対処したらよいのかについては、以下のコラムをご覧ください。
自動車保険の満期が近くなったら考えたいことは?うっかり満期を過ぎてしまったら?
まとめ
しばらく運転する予定がないときでも、将来はどうなるかわかりません。自動車保険の中断証明書の発行条件を満たしているなら、中断証明書を取得しておきましょう。
中断証明書は、発行時の発行条件に加え、等級などを引き継いで自動車保険に再度加入する際の適用条件もあります。お手続きを進める前に、保険会社に条件を確認しておきましょう。
当社では、中断証明書の有効期限は最大10年間です。その期間内かつ、中断証明書の適用条件を満たす場合は、中断前の等級などを引き継いで再度加入できます。等級が高いほど割引率は高くなるため、そのほかの条件が同じであれば、自動車保険の保険料を抑えられます。
監修:竹国 弘城
1級FP技能士・CFP®
RAPPORT Consulting Office (ラポール・コンサルティング・オフィス)代表。名古屋大学工学部機械・航空工学科卒業。証券会社、生損保代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、自身のお金の問題についてみずから考え、行動できるようになってもらうための活動をおこなう。ミニマリストでもあり、ミニマリズムとマネープランニングを融合したシンプルで豊かな暮らしを提案している。
資格情報: 1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会会員(CFP®)