自動車保険の保険料は月払(分割払)できる!一括払との比較やメリット・デメリットを解説
2024年3月8日(2024年12月16日更新)
自動車保険の保険料は月払(分割払)が可能な保険会社も多くあります。一回の支払い額が少なくなるため、月々の負担を抑えたい方や月々の固定費として計画的に支払いたい方におすすめです。
本記事では、自動車保険の保険料を月払にするメリット・デメリットを解説します。
また、月払にも2種類あり、月々の支払い額や総支払い額が変わる場合があります。より負担を軽減できる方法もあわせて紹介しますので、ご自身に合った支払い方法を選ぶ際にお役立てください。
自動車保険の保険料は月払(分割払)可能!
代理店型自動車保険でもネット自動車保険でも、多くの保険会社で保険料の月払が可能です。
月払とは、年間保険料を分割して支払う方法です。11回(初月のみ2回分を支払う)や12回に分割して支払うことができ、回数は保険会社によって異なります。
保険料の負担を分散できることに加えて、ガソリンや駐車場代などとともに保険料も月払にすれば、車にかかわる経費を月々予算立てして考えられるので、家計管理が楽になります。
月払より一括払を選択する人の方が多い
イーデザイン損保の自動車保険&e(アンディー)の契約データによると、自動車保険の加入者全体の85%が一括払を選択しています。
ただし、初めて自動車保険に加入する方の支払い方法をみると、一括払の割合は63%であり、比較的月払を選ぶ方が多いことがわかります。また、18歳から29歳の若い世代でみると、一括払の割合は67%であり、約3割の方が月払を利用しているようです。
(2022年度&eの契約データより)
自動車保険に初めて加入する場合、割引率が低い等級からスタートするので保険料が高いこと、若い世代は事故率が高いため保険料が高いことなどが、月払を選択する方が多い理由として考えられます。
自動車保険の保険料を月払する場合のメリット・デメリット
保険料を月払にすると、一回の支払い額を抑えられますが、家計の状況などによっては一括払を選択したほうがよいケースもあります。
メリットとデメリットの両方を踏まえ、ご自身に合った支払い方法を選択しましょう。
自動車保険の保険料を
月払にするメリット月払の大きなメリットは、自動車保険の保険料の負担を分散できることです。一回の支払い額が少なく済むため、経済的な負担を抑えられます。
大きな金額を一度に用意する必要がないため、自動車保険に初めて加入する場合や若い世代など、保険料が高くなりやすい方にとっては特にメリットが大きいでしょう。
家計に余裕がなく、一括払のための資金を準備しにくい方は検討してみてください。
また、毎月決まった金額を支払うため、家計管理もしやすくなります。
自動車保険の保険料を
月払にするデメリット月払は一回の支払い額を抑えられますが、分割手数料が上乗せされるため、一括払と比べて保険料の総支払い額が大きくなります。
保険会社によって異なりますが、月払にした場合の総支払い額は、一括払と比べて5%程度割増になります。
また、一括払と比較して支払い方法が限定されている場合が多い点にも注意が必要です。
&eの場合、月払で利用できるのはクレジットカード払のみであるのに対し、一括払ではクレジットカード、コンビニ、Apple Payが利用できます。
また、月払にすると家計管理がしやすくなる一方で、毎月保険料の支払いが発生します。保険料の引き落としができないと契約解除となる可能性もあるため、払い忘れには十分な注意が必要です。
月払(分割払)には2種類の方法がある
月払(分割払)には、「保険会社による分割払」と「クレジットカード会社による分割払」の2種類があります。それぞれ分割手数料がかかる点は同じですが、分割手数料を支払う相手が異なります。
保険会社による月払(分割払)
保険に加入する時点で月払を選択し、月々保険会社から請求される方法です。分割手数料は保険会社に支払うことになります。また、保険会社により分割手数料は異なりますが、5%とされることが多いようです。
&eの場合、年間保険料を12回に分割してお支払いいただく「12回払」がお選びいただけます。5%の分割手数料が必要となりますが、一回の支払い額を抑えたい方には良いでしょう。ただし、12回払の支払い方法はクレジットカード払に限られます。
初回は契約時、2回目以降は保険開始日の翌月以降、毎月10日に請求されます。
クレジットカード会社による月払(分割払)
保険契約は一括払(クレジットカード払)にして、クレジットカード会社へのお支払いを分割払にする方法もあります。
具体的には、買い物の際にクレジットカードで「12回払(=月払)」を選択するイメージです。使用するクレジットカードによって分割手数料だけでなく、選べる分割回数も異なります。この場合、分割手数料はクレジットカード会社へ支払うことになります。
&eでも、一括払(クレジットカード払)がお選びいただけます。分割回数や手数料はご利用のクレジットカードによって異なるため、詳しくはクレジットカード会社にご確認ください。
総支払い額や月々の支払い額はどうなる?
一括払保険料100,000円を分割払にすると…
- ご利用いただけるお支払い回数はクレジットカードにより異なります。
- クレジットカード会社による分割払の分割手数料は「100円あたり、3回払:2.01円、5回払:3.35円、6回払:4.02円、12回払:8.04円」として計算しています。
- 保険会社による分割払の分割手数料は「100円あたり5円」として計算しています。
例えば、一括払で保険料が10万円の場合、保険会社による分割払を選択すると、分割手数料5,000円が加わり、総支払い額は105,000円です。それを12ヶ月で分割すると 105,000円÷12=8,750円 が月々のお支払い額になります。
一方、クレジットカード会社による分割払を選択すると、分割手数料8,040円が加わり、総支払い額は108,040円です。それを12ヶ月で分割すると 108,040円÷12=9,003円 が月々のお支払い額になります。
お支払い回数が12回の場合、総支払い額は保険会社による分割払の方が少ないためおトクです。
一方で、クレジットカード会社による分割払の場合、12回以外にも、3回、5回、6回などご利用のクレジットカードに応じてお支払い回数を自由に選ぶことができます。
一括払で保険料を支払うのは負担が大きすぎるけれど、12回分割にまでする必要がないといった場合には、クレジットカード会社による分割払の方がより分割手数料も抑えられて便利です。
クレジットカードでの一括払をお選びいただいたあとに、ご自身でクレジットカード会社へ申請を行うことで分割払に変更できる場合があります。
あとから分割払に変更できないクレジットカードもあるため、ご利用のクレジットカードがあとから分割払に変更できるのか、あらかじめクレジットカード会社に確認してからご利用ください。
まとめ
自動車保険の保険料は、月払が可能です。月払にすると、月々の支払い負担を軽減でき、家計の管理もしやすくなります。
一方、月払のデメリットは、一括払と比べて保険料の総支払い額が高くなることです。また、月払にすると、支払い方法が限定される場合があります。
月払のメリット・デメリットを把握し、目的や家計の状況に合った支払い方法を選択しましょう。
監修:新井 智美
コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)のほか、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行うと同時に、金融メディアへの執筆および監修にも携わっている。現在年間300本以上の執筆および監修をこなしており、これまでの執筆および監修実績は2,500本を超える。
資格情報: CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員