お客さまの体験から発想!「顧客体験デザイン」とは - &e究極のCXを目指して 01

2022年07月29日

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最近、CX(カスタマーエクスペリエンス)が重要視されるようになってきました。CX(カスタマーエクスペリエンス)とは、「ある商品やサービスの利用における顧客視点での体験」のことです。「お客さまの体験をよりよいものにする」ために、 私たち&eも全社をあげてこのCXの向上に取り組んでいます。

イーデザイン損保にはCXM(カスタマーエクスペリエンス・マネージメント)チームがあり、チャットやアンケートなどでいただくお客さまからの声に耳を傾け、それを深掘りして深層心理まで分析し、全社を巻き込んで改善しています。 今回はCXMチームがお客さまの深層心理をどのように探り、お客さま体験の向上に取り組んでいるのかをご紹介したいと思います。

CX(カスタマーエクスペリエンス)とは

田屋さん:CX(カスタマーエクスペリエンス・お客さま体験)というと、よくUI(ユーザーインターフェイス)やUX(ユーザーエクスペリエンス)といった言葉と一緒に使われますが、UI・UXが単一のプロダクトやそれを通じた体験に留まる一方で、私たちが&eで向き合っているCXはもっと広い範囲を指しています。

お客さまが「&e、ちょっといいかもね」と認知し、内容を検討して見積もりを取り、ご契約いただく。そのあと&eのアプリとの体験が始まり、万一事故にあった場合には、事故対応サービスの専任担当者と話す体験。そして保険の更新の時期には内容を見直しして継続して…という、お客さまにとっての一連のサービス体験が、すべてのタッチポイントで適切で快適なものになっているかどうか。&eのサービス全体としてお客さまの体験がジェットコースターになっていないかどうか。体験上で良い部分と悪い部分の落差が無いようにすることを大事に考えています。もちろん、その中にはアプリやWebサイトのUI・UXも含まれます 。

田屋:CXMチーム リーダー

お客さまの声の裏を深掘りするアプローチ

ジョハリの窓とは:1950年代にアメリカの心理学者たちによって発表された、対人関係における気づきのグラフモデル。
開放の窓とは:自分も他人も気づいている部分
秘密の窓とは:他人は気づいていないが、自分は気づいている部分
盲点の窓とは:他人は気づいているが自分は気づいていない部分
未知の窓とは:自分も他人も気づいていない部分


この「ジョハリの窓」を社内では上記の図としてアレンジして考えています。

田屋さん: お客さまのチャットやアンケートから、&eに寄せられる期待や課題は把握できます。でも、それはあくまで表層的な期待や課題にすぎません。そんなとき、お客さまから寄せられた声の裏側に隠された深層心理にアプローチする際に、私たちがよく例に挙げるのが、「ジョハリの窓」という心理学の自己探求の考え方です。

4つの窓の考え方のうち、「自分」と「他人」の部分を「自社」と「顧客」に置き換えてCX向上の取り組みを説明しています。お客さまからご意見を受け、私たちでも認識しやすいのが「開放の窓」です。顧客も自社も気づいている課題、これは一番わかりやすい改善箇所ですよね。しかし、「開放の窓」を改善するだけではダメなんです。だって「お客さまが直接問題だと言っているので改善しましょう」、これは当たり前のことですから。

私たちは、お客さまも自社も認識できていない「未知の窓」にある課題にも目を向けることが大事だと思っていて。実際にいただくお客さまの声から仮説を立て、お客さまにインタビューして深掘りしてみると、大きな課題はお客さまも会社も気づいていない、まったく違うところにあったりするんです。

顕在化している課題だけでなく、あらゆる課題を分析し、お客さまの現状を理解して、全社を巻き込んで改善を促進するのが私たちCXMチームのミッションです。

CX向上のために、全社を巻き込む

田屋さん:社内には商品開発、HR、お客さまサポートなどさまざまな部署があります。お客さまの声が大事とはわかっていても、誰もが自分の日々の業務に集中しがち。お客さまの声を大切にする自動車保険にしていくため、常にお客さまがどう感じているかを広い視野から把握・共有する担当者が必要です。それが私たち、CXMチームです。

お客さまの声すべてに目を通し、その意見や感想の裏側まで考え、お客さまは「なぜ」そう感じたのかを深掘りするのが私たちの任務です。 お客さまに評価された部分はより良くするために、また改善や検討が必要な部分は早急に改善するために、お客さまの声を深堀りしたうえで、各部署にも伝えます。

濱田さん:私はCX推進の活動と同時に、webサイトの運用も担当しています。お客さまの声から分かったUIの課題については私がWebチームに持ち帰り、そこで解決策を考えて実行しています。Web開発側の空気感とCXMチームの課題感、どうやったら双方がうまく状況を伝え合えるかなど日々考えながら現場に反映させています。

濱田:CXMチーム

チャットやアンケートからお客さまの心の声を拾い集める

上野さん:お客さまの声の多くは、主にチャットやアンケートでいただきます。チャットとアンケートだけでも合わせて1日300件ほどになりますが、毎日1つ1つ読み込んでいます。

そうすると「同じようなお問い合わせが多く、このあたりに問題がありそう」「ここはどうなっているのか、担当部署にヒアリングが必要」というように、お客さまが直面されている状況や経緯が見えてきます。それらを元に、各部署・担当に情報共有し、解決策を考えてもらったり、大きな課題はワークショップを設定して話し合ったりしています。

上野:CXMチーム

一方で、チャットやアンケートの文面上だけでは表面化していない課題というものもあります。お客さまも私たちも気付いていないので、表向きは問題にはなっていない部分ですが、いつも「お客さまの声の裏側や真相」を考えるように常に意識して深掘りしています。

例えば、お客さまから「見積もりを印刷したい」というご要望を多くいただいているのですが、実は「印刷する」こと自体がニーズなのではなく、「複数プランのお見積もりを比較したい」「気に入ったプランを保存しておきたい」といったニーズが背景にあったりします。現在はWebチームと連携し、お客さまにお見積もりを保存・比較していただきやすい導線の検討を進めています。

さらなるCX向上にむけて

田屋さん:この夏からはさらに一歩踏み込み、いろいろなお客さまに対面やオンラインで実際にインタビューし、そこからさらにお客さまの現状の行動や感情を理解し、深層心理を理解していく活動に着手しています。

&eが世に出て半年あまりが経ち、契約者数も着実に増えてきました。私たちがお客さまの声から立てていた仮説は果たして正しいのか、&eに本当に満足していただけているのか、お客さまと「共創」できているのかを、もっと深く考えるフェーズにきたと思っています。

これからも私たちCXMチームが中心となり、全社を通して、お客さまの声をサービスに積極的に取り入れ、&eのお客さま体験がさらによくなるようにしていきたいと思います。

左からCXMチームの濱田・田屋・上野

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