自動車保険(任意保険)の加入率は何%?

2024年3月8日(2026年10月5日更新)

お車に関する保険には、法律で加入が義務付けられている「自賠責保険(強制保険)」と、任意に加入する「自動車保険(任意保険)」・「自動車共済」があります。自動車保険(任意保険)に加入する義務はありませんが、万一の事故の際、自賠責保険(強制保険)だけでは補償が十分でない場合があるため、多くの方が自動車保険(任意保険)に加入しています。

自動車保険(任意保険)の加入を検討するにあたって、実際の加入率はどのくらいなのか気になっている方もいるでしょう。

本記事では自動車保険(任意保険)の加入率や、加入の必要性について解説します。

自動車保険・自動車共済の加入率(対人賠償の普及率)

損害保険料率算出機構の「2025年度 自動車保険の概況」によると、自動車保険の対人賠償の普及率は75.4%です。自動車保険の加入者のほとんどが対人賠償を付帯していることから、自動車保険の対人賠償の普及率は、自動車保険の加入率を見る際の目安になります。

また、保険会社が取り扱う「自動車保険」と、同じく自動車事故の損害への備えであり、全労済(こくみん共済 coop)やJA共済などの共済が取り扱う「自動車共済」を合わせた加入率(対人賠償の普及率)は88.6%にのぼります。

自動車保険・自動車共済の加入率(対人賠償の普及率)

自動車保険 75.4%
自動車共済 13.2%
計 88.6%

出典:損害保険料率算出機構「2025年度 自動車保険の概況」より一部抜粋

自動車保険・自動車共済への加入率(対人賠償の普及率)が約9割であることをふまえると、残りの約1割は自動車保険・自動車共済に未加入のいわゆる「無保険車」、または構内専用車(道路以外の場所においてのみ使用するお車)であると考えられます。

自動車保険の補償別の加入率(普及率)

続いて、自動車保険の補償別の加入率(普及率)をみてみましょう。下表は自動車共済を含まない自動車保険の補償別の加入率(普及率)です。

自動車保険の補償別の加入率(普及率)

補償の種類 加入率
相手方への補償 対人賠償 75.4%
対物賠償 75.6%
お車によるケガの補償 人身傷害 71.2%
ご自身のお車の補償 車両保険 47.4%

出典:損害保険料率算出機構「2025年度 自動車保険の概況」より一部抜粋

補償別にみると、「対人賠償」「対物賠償」といった相手方への補償の加入率が特に高くなっています。

お車によるご自身や同乗者のケガを補償する「人身傷害」の加入率も、約7割と高めです。相手方への補償と同様に、必要性の高い補償だと多くの方に認知されているようです。

また、ご自身のお車の損害に備える「車両保険」も、半数近い方に選ばれています。なお、車両保険の加入率は、お車を購入してからの年数に応じて加入率が下がる傾向があります。

自動車保険への加入を
おすすめする理由

上記の通り、お車を所有・運転する多くの方が自動車保険に加入しています。自動車保険は任意加入であるにもかかわらず、なぜこれだけ高い加入率となっているのでしょうか。その理由についてみていきましょう。

自賠責保険だけでは補償が十分とは限らない

強制加入である自賠責保険があるから、自動車保険に加入しなくてもよいのでは?と考える方もいるかもしれません。しかし、そもそも自賠責保険は自動車事故による被害者を救済するための保険です。自賠責保険があることで、加害者側が負いきれない経済的な負担を保険金で補填し、被害者への早急な救済を行うことができます。
自賠責保険の対象となるのは、相手方の死傷に関する賠償に限られます。事故で物を壊してしまった際の対物賠償や、ご自身のケガの治療費などは、自賠責保険では補償されません。また、自賠責保険の補償額には限度があるため、自賠責保険でまかなえない部分は自己負担になることを覚えておく必要があります。

このようなことから、自賠責保険だけでは事故に対して十分に備えられない場合があります。

自賠責保険と自動車保険(任意保険)の違いについては、以下のコラムをご覧ください。
自賠責保険と任意保険の違いは?自動車保険の基礎知識をわかりやすく解説!

自動車保険であれば幅広く、
手厚く補償できる

自動車保険はさまざまな補償を組み合わせて加入することができます。

補償内容は対人賠償部分に限らず、事故の相手方のお車などの損害を補償する「対物賠償」、お車に同乗していた方のケガなどを補償する「人身傷害」、ご自身のお車の損害を補償する「車両保険」などがあります。

これら以外にも、さまざまな補償や特約を組み合わせることで、ご自身にぴったりの補償内容にすることができます。

事故の損害に備えるなら、幅広い補償を受けられる自動車保険への加入は、お車を運転するうえで大切な備えのひとつといえるでしょう。

東京海上ダイレクト(以下、当社)の自動車保険の補償内容についてはこちらをご覧ください。
自動車保険の補償内容

事故の相手方が自動車保険・自動車共済に加入していないとどうなる?

冒頭でご紹介した通り、自動車保険・自動車共済への加入率は約9割であり、すべての方が加入しているわけではありません。では、例えば事故にあって、相手方が無保険車だった場合、補償は十分に得られるのでしょうか。

相手方が無保険車の場合、ご自身がケガをされた場合の治療費などについては、相手方の自賠責保険から補償されます。ただし、これまでご説明してきたように、自賠責保険の補償のみで十分とは限りません。自賠責保険でまかなえない分は相手方が自己負担で支払うことになりますが、相手方に賠償能力がなければ、支払われるまでに時間がかかる可能性や、十分な補償を得られず、事実上の泣き寝入りとなってしまう可能性もあります。

また、ご自身のお車が損害を受けた場合、自賠責保険には対物補償がないため、相手方の自賠責保険から補償を受けられません。そのためこの場合も、相手方に賠償能力がなければ十分な補償を受けられないおそれがあります。

無保険車との事故に備える方法

無保険車との事故による金銭的な負担に備えるためにも、ご自身の自動車保険で必要な補償を準備しておくことをおすすめします。

例えば、ご自身がケガをしてしまった場合は、ご自身の自動車保険で「人身傷害」に加入していれば治療費などが補償されます。また、ご自身のお車の損害については、「車両保険」に加入することで備えることができます。

なお、保険会社によっては、無保険車との事故に備える保険が自動付帯されています(無保険車傷害保険、無保険車傷害特約などの名称があります)。この保険は、ご自身が死亡したり後遺障害を負ったりしたものの相手方が無保険車で十分な補償を受けられない場合に、治療費や休業損害などが補償されるものです。当社の自動車保険では、この補償は人身傷害の補償範囲に含まれています。

まとめ

自動車保険・自動車共済の加入者のほとんどが付帯する対人賠償の普及率が約9割であることから、多くの方が自動車保険・自動車共済に加入しているといえます。しかし、加入率は100%ではないため、万一の事故の際に、相手方が無保険車である可能性があります。

もし相手方が無保険車であっても、ご自身が自動車保険に加入していればその保険で補償を受けることができます。

安心のカーライフを送るために、「無保険車も同じ道路を走っている」ことを想定し、万一の際に十分な補償を受けられるようにしましょう。補償内容は保険会社によって異なるため、詳しくは各保険会社にお問い合わせください。

監修:竹国 弘城

1級FP技能士・CFP®
RAPPORT Consulting Office (ラポール・コンサルティング・オフィス)代表。名古屋大学工学部機械・航空工学科卒業。証券会社、生損保代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、自身のお金の問題についてみずから考え、行動できるようになってもらうための活動をおこなう。ミニマリストでもあり、ミニマリズムとマネープランニングを融合したシンプルで豊かな暮らしを提案している。

資格情報: 1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会会員(CFP®)