愛犬との安全で快適なカーライフを応援したい!
イーデザイン損保とラングレスがタッグを組んだ理由

2024年03月14日

Twitter
Facebook
LINE

愛犬の気持ちを心拍の情報から可視化する、画期的な愛犬用デバイス「イヌパシー」。そんな「イヌパシー」を開発したラングレス社と私たちイーデザイン損保は、愛犬との「より快適なカーライフ」に着眼し、共創の第一歩を今まさに踏み出そうとしています。「テクノロジーの力で事故のない世界を実現する」という想いをどのように実現するのか。共創に至った背景や描く未来像など、両社の代表にお話を伺いました!

イーデザイン損害保険株式会社
取締役社長 桑原茂雄

1989年東京海上火災保険(現東京海上日動火災保険)に入社。新しい保険商品の開発、社内の業務改革の主導、ニューヨークの米国法人でのIT担当役員(CIO)などを経て、2018年4月にイーデザイン損害保険取締役社長に就任。2021年11月に「事故にあわない、事故を起こさない」をコンセプトにした「共創型自動車保険&e(アンディー)」を発売。

株式会社ラングレス
代表取締役CEO 山入端佳那

外国語大学にて異文化コミュニケーションを学んだ後、株式会社リクルートコミュニケーションズにて、人の心が動く動機や価値観を探る業務に従事。
2017年よりの心の解析をする製品開発に魅力を感じ、株式会社イヌパシーに参画。
2018年、株式会社イヌパシーの代表取締役に就任。同時に同社は株式会社ラングレスと改名。

「事故のない世界」をつくりたい!
その想いが出発点

――共創を目指すきっかけとお互いのどんなところに共感したのか、教えてください。

桑原さん:そもそも自分の中に、「損保の役割とは何だろう?」という問いがありました。それは一言で言えば、"事故が起きた後"にサポートするもの、ですよね。でも、「果たしてそれでいいのか?」という疑問を私個人として常々感じているんです。

起きてしまった事故のサポートは当然ですが、「事故のない世の中を実現する」ことをもっと事業の真ん中に持ってきてもいいんじゃないか、安心・安全の本質を追求するという意味で事故が起きる前、事故を起こさないために、私たちにできることはもっとある。そんな想いが強くあります。

以前"#犬は上座に"というSNSキャンペーンを展開したことがあります。愛犬を上座(後部座席)に乗せ、ペット専用のドライブシートやシートベルトなどを使用することで、ワンちゃんとの安全なカーライフを啓蒙できれば、と試みたキャンペーンでしたが、大きな反響をいただきました。
ただ、ワンちゃんを上座に乗せることで走行中の安全面は向上しますが、運転中に愛犬の様子が確認しづらいという声もありました。

山入端さん:たしかに走行中の様子は気になりますよね。以前話を伺ったドッグトレーナーの方も、運転中は運転に集中するため、ワンちゃんの様子が確認できないから不安があるとおっしゃっていました。イヌの気持ちの理解者であっても同じ不安を感じているんだなと。

桑原さん:その不安を解決できるんじゃないかと感じたのが「イヌパシー」でした。
あるときクルー(社員)から、「愛犬の気持ちがわかる画期的なデバイスがある。一緒になにかできるんじゃないか」、とアイデアが上がってきました。

イヌパシーを活用すれば、安全でありつつ愛犬の様子がわかる、もっと快適な愛犬とのカーライフが楽しめるんじゃないか。という考えから開発の方に話を聞いてみたいと思い、私たちからお声がけしました。それがきっかけですね。

山入端さん:そんな風に思っていただけていたんですね、嬉しいです! はじめてお会いしたときからみなさんが一貫してお話されていた「事故のない世界」というビジョンは、愛犬家やイヌやネコにとっても素晴らしい世界だと思っていました。私たちが持っているデータや技術を掛け合わせたら、どんなことができるだろうと、次々と問いとアイデアが浮かびあがり、想像が膨らみ、ワクワクしました。

桑原さん:本当にワクワクしますよね。よくぞ見つけてくれた!と、うちのクルーたちに感謝です。

山入端さん:イヌパシーはイヌの気持ちをより深く知るためのプロダクトとして研究開発しました。その過程で多くの飼い主とその愛犬たちに会い、普段の暮らしでどんなことに悩み、何を改善したいかなどを伺ってきたのですが、家族同然に愛情をこめて暮らす愛犬が事故など不測の事態で突然この世界からいなくなってしまったら、という不安の声もあがっていました。

桑原さん:愛情が深まるほど湧き上がってくる感情かもしれないですね。貴重な声だと思います。

山入端さん:そうなんです。このみなさんの不安に対して、イヌパシーだけでは直接的な解決方法がなかなか見つかりませんでした。でも解決したいと、心の奥に引っかかっていたんです。だから、イーデザイン損保さんから共創のお話をいただき、もしかして飼い主さんが感じている不安を解決できるかもしれないと思ったんです。

イヌやネコたちは、人間の生活を豊かにしてきた存在です。たくさんの恩恵を受けてきた彼らに何をするべきかを本気で考えたとき、本来であれば話し合いをしたいところですが、イヌやネコたちは話すことができません。彼らの気持ちを理解するために寄り添うことが、イヌやネコたちとの社会をより豊かにできると私は思っています。
だからこそ私たちの持っているデータそのものも、イーデザイン損保さんとの共創を通じて発展させることで、新しい価値を生み出し、社会のお役に立てたら嬉しいです。

イヌパシーについて詳しくはこちらからご確認いただけます。
INUPATHY Collar(https://shop.inupathy.com/pages/collar

蓄積したデータから見えてくる世界

――両社が共創することで、具体的にどんなサービスが期待できるのでしょうか?

桑原さん:当社の自動車保険「&e」のセンサーではドライバーが普段どんな運転をしているのか、いわゆる"運転の癖"をデータ化できますから、例えば一緒に乗っている愛犬のコンディションをイヌパシーのデータから取得して、連携したらできることはいくつもあるはず。
スピードやブレーキの踏み方で愛犬の心拍がどう変化するかなど、データとして取れるんじゃないかと期待しています。だからまずはデータですね。データをとにかくたくさん貯めたい。その蓄積したデータから見えてくる世界があると思います。
具体的なサービスは、それらを検証し、対話を重ねてみえてくると考えています。

&eでは、センサーが検知した3つの危険挙動や走行距離などをもとに運転をスコア化します。

山入端さん:そうですね。他社さまのデータと連携してイヌパシーのデータを検証するのは初めての試みですが、誰もやってないからこそ価値があると思っています。データを取れば取るほどさらに価値が増していくので、できることの幅も広がっていきますよね。

桑原さん:私たちが対話を重ねた結果、新たなサービスを生み出せたら素晴らしいこと。大切なことは目指すべき頂に向かって"共に歩み、共に創る"というプロセスだと思っています。今この瞬間こそ有意義で、その先に何が生まれるか、本当に楽しみです。

山入端さん:おっしゃる通りです。新しいことを始めるには、トライ&エラーを繰り返すことになると思いますし、皆さまにも様々なご意見をいただくことになると思います。
それは見る人によっては失敗に映るのかもしれません。でも、何度もトライ&エラーをしないことには、前進できませんし、"価値が生まれる瞬間"に出会えないと思っています。

ワンちゃんの性格に合わせた"最適な運転方法"を提案できるかもしれない

――データの蓄積や検証からどんな広がりがあると考えていますか?

桑原さん:イヌパシーとの掛け合わせで愛犬の気持ちを考えることで、飼い主はより丁寧な運転を心がけるようになる。イヌに優しい運転は人にも優しく、結果的に事故をなくすことにつながるのではないかと期待しています。山入端さんがおっしゃる、人と動物が一緒になって創る、より良い社会に近づけるんじゃないかと。

山入端さん:イヌパシーのデータを見ていると、イヌにもいろいろな子がいて同じ犬種でも性格がまるで違うということがわかります。
飼い主さんから少しでも離れたら不安になる子もいます。大型犬、小型犬でも違いますし。データを蓄積すれば、それぞれの愛犬の性格に見合った"優しい運転方法"が提供できるかもしれません。

桑原さん:それができたら最高ですね。イヌパシーの存在を知ったときからそのようなことができたらいいな、というイメージはありました。愛犬ときちんと向き合い、愛犬にとって何が最適かを知る手助けになれたら嬉しいですね。

山入端さん:それで言うと、走行中だけでなく、車に乗せる前やあとのお作法なんかにも視野を広げて提案できるんじゃないかとも考えています。長距離運転する場合は、車酔いしないようにごはんを少なめにしよう、とか、お手洗いを済ませておこう、ご褒美のタイミングを決めておこうとか。データをもとにアドバイスができるかもしれません。

お客さまと一緒に、
共創の輪をひろげたい

――最後に、読者のみなさんに特にお届けしたいメッセージをお願いします

桑原さん:私たちは保険とテクノロジーを掛け合わせた「インシュアテック保険会社」を目指しているのですが、自動車保険の枠を飛び越えて"憂いのない世界"を創っていきたいと考えています。
今の日本の法律上では、 ペットは人ではなく"もの扱い"。明確に線を引かれています。"家族の一員"でありながらです。このプロジェクトがそんな家族の存在を見直すきっかけになれば嬉しいですし、保険会社としてはペット向けのサービスなどに発展させていきたいと考えています。

山入端さん:これからテクノロジーによって、大切なペットと人間が今以上に関係性を築ける豊かな時代になると思っています。
このプロジェクトは新しいチャレンジです。イーデザイン損保さんと私たちラングレスは今、同じ窓から外の景色を見ているところだと思っています。今はまだ微かな希望の灯かもしれませんが、そこから進んで新しい景色が見えるまでチャレンジしてみたいと思っています。
共感してくださる読者の方がいらっしゃいましたら、このチャレンジの輪に加わっていただけたら本当に嬉しいです。人とイヌの関係もそうですし、よりよい社会をみんなでつくっていきたいですよね。

桑原さん:同じ景色を見ることは、私たちが掲げるまさに「共創」です。まだスタートしたばかりですから、この記事をご覧になっているみなさんと一緒に、一丸となって憂いのない世界を創っていきたいと私も強く思います。
このプロジェクトの進捗や、実際にイヌパシーを使った運転検証などもこれから公開していきたいと思いますので、どうぞご期待ください。

このページの情報は掲載日時点のものです。