バッテリーが上がってしまった!その原因や症状・対処法を解説!

2023年10月18日

車に乗って、さあ出発しようとしたらエンジンがかからない。そんな経験はありませんか?その原因として最も多いのが「バッテリー上がり」です。そこで今回は、バッテリー上がりを判断するポイント、バッテリー上がりの原因や症状、具体的な対処法を解説します。もしバッテリーが上がってしまっても慌てず対処できるように準備しておきましょう。

バッテリーって何?どこにあるの?

バッテリーは、車を動かすために必要な電気をためておく装置です。車には、エンジンを始動するスターターモーターをはじめ、ヘッドライトやウインカー、エアコンやカーナビなど、電気で動く多くのパーツが付いています。これらに電気を供給するのがバッテリーの役割です。特に最近の車は、カーナビやETCなどが当たり前になり、電気の消費量が増えているので、バッテリーにかかる負担も大きくなっています。また、自動車が走行するには、バッテリーにためた電気だけでは足りないため、エンジン始動中は「オルタネーター」という発電機を使って絶えず充電しています。

バッテリーの場所は、車種によって異なりますが、一般的にはエンジンルームにあります。最近の車は、エンジンルームにカバーが取り付けてあり、バッテリーの場所がわからないこともありますが、四角い箱のようなものがバッテリーです。取扱説明書にもバッテリーの位置が記載されています。万が一、バッテリーが上がってしまっても慌てないように、愛車はもちろん、レンタカーなどを利用する場合でも、バッテリーの位置を確認しておきましょう。

バッテリーが上がってしまう原因とは

バッテリーが上がってしまう原因はさまざまです。ここでは一般的なバッテリー上がりの原因をご紹介します。

ヘッドライトやルームランプの消し忘れ

バッテリーが上がってしまう原因として多いのが、「ヘッドライトやウインカーの消し忘れ」「半ドアなどによるルームランプの点灯」です。

バッテリーにためられる電気には限りがあるので、その電気を使い切ってしまうとバッテリーが上がってしまいます。特に駐停車中はオルタネーターで発電できないので、灯火類の消し忘れによってバッテリーが上がってしまうことがよくあります。夜だと消し忘れに気づきやすいですが、昼間は気づきにくく、消し忘れが発生しやすいので注意しましょう。

車の利用頻度が少ない

たまにしか車に乗らなかったり、走行距離が少なかったりするとバッテリーが上がりやすくなります。その理由は、バッテリーの自然放電です。車には、コンピューターやカーナビなどの電装部品が搭載されていますが、これらの電装部品はエンジンを切っている状態でも微量な電気を消費します。そのため、定期的に走行して充電しないと、自然放電が進んでバッテリーが上がってしまうことがあります。

数ヶ月単位で車に乗らないときは、バッテリーターミナルを外しておくというのも一つの方法です。バッテリーターミナルとは、バッテリーケーブルを接続する端子のことで、バッテリー端子ともいいます。バッテリーターミナルを外さなくても、バッテリーターミナルに取り付ける「バッテリーキルターミナル(バッテリーカットターミナル)」という市販品を利用して、バッテリー上がりを防止することができます。また、定期的にバッテリーチャージャーで充電するという対策もあります。

車を長期間利用しないという場合には、これらの方法を活用してみてください。

バッテリーの寿命

バッテリーは、充電と放電を繰り返していますが、経年劣化で容量が低下します。容量が低下して寿命が近づくと、バッテリー上がりの原因になります。バッテリーの寿命は、車の使い方によって変わりますが2~5年と言われています。特に普段あまり車に乗らない、ヘッドライトを使う夜間走行が多い、買い物や子供の送迎などの“ちょい乗り”が多い場合は、充電よりも放電のほうが多くなり、バッテリーの寿命が短くなる傾向にあります。

バッテリーの寿命が原因のバッテリー上がりは、充電や補充液の継ぎ足しでは解決できないので、早めに新品バッテリーに交換しましょう。

冬場は要注意!
冬場のバッテリー上がりの原因と対策

自動車用バッテリー内部は、バッテリー液(希硫酸)で満たされています。このバッテリー液は、温度が下がると性能が低下する性質があり、気温の下がる冬場はバッテリー上がりが発生しやすくなります。新品バッテリーでも気温が低いと性能を最大限に発揮できず、古いバッテリーはさらに性能が低下しやすくなります。

ぜひ、冬になる前にカーディーラーやカー用品店、ガソリンスタンドでバッテリー点検をしておきましょう。もし性能が低下しているようなら、気温が下がる前に新品に交換しておくと安心です。

バッテリー上がりの症状とは

エンジンが始動しない

スターターボタンを押す、またはキーを刺してセルを回しても「キュキュ・・・」「カチカチ・・・」と弱々しい音しかせず、エンジンが始動しないのがバッテリー上がりの典型的な症状です。そのままスターターボタンを押したり、キーを刺してセルを回し続けたりしても、どんどんバッテリーの電力を消耗してしまうだけで、最終的には「キュキュ・・・」「カチカチ・・・」といった音もしなくなってしまいます。

メーター類などが光らない

バッテリー上がりの典型的な症状として、メーターの警告灯表示が暗くなったり、メーター自体の表示が暗くなったり、ヘッドライトや室内灯が暗くなるといった症状も挙げられます。メーターや灯火類は、バッテリーの電力を使って作動するので、「メーターや室内灯が暗くなった」と感じたらバッテリーが弱くなっている可能性大です。早めに充電や交換をしてバッテリーをリフレッシュしましょう。

パワーウインドウの動作が遅い

パワーウインドウもバッテリーの電力で動作しているので、電力不足になると動作が遅くなることがあります。パワースライドドアも同様です。パワーウインドウやパワースライドドアの動作が遅く感じたら、バッテリー点検を実施し、必要に応じて充電や交換をしましょう。

バッテリー上がりと
間違えやすいトラブル

エンジンがかからないとバッテリー上がりを疑いますが、バッテリー以外のトラブルということもよくあります。「バッテリーの問題だと思って新品に交換したのに直らなかった」という話もよく聞きます。ここからは、バッテリー上がりと間違えやすいトラブルについてご紹介します。

スターターモーターの故障

バッテリー上がりに似たトラブルとして「スターターモーターの故障」が挙げられます。バッテリーが上がるとエンジンが始動できなくなりますが、スターターモーターの故障でも同様に始動できなくなります。見極めるポイントは、ヘッドライトや室内灯、メーターなどが正常に点灯するかということです。バッテリーの充電がなくなると、スターターモーターが回らないほか、電力不足で電装部品が点灯しなくなったり、暗くなったりします。一方、スターターモーターの故障の場合、電装部品が点灯しない、暗くなるといったことはなく、単純にスターターモーターが回らないという状態になります。

ガス欠

エンジンがかからないトラブルとして「ガス欠」も代表的な事例です。車は、ガソリンタンクが空になると燃料が供給されず、エンジンがかかりません。ガス欠の場合、バッテリーの電力が十分にあるのでスターターモーターも回り、電装部品が点灯しない、暗くなるということもありません。まずはガソリン残量をチェックして、もしガス欠なら給油してから再度エンジンをかけてみましょう。

燃料ポンプの故障

燃料ポンプが故障すると、エンジンにガソリンが送られなくなるのでバッテリー上がりと同様にエンジンが始動できなくなります。バッテリー上がりとの違いは、スターターモーターが作動し、警告灯やメーター、そのほか灯火類も点灯することです。スターターモーターが動き、ガソリン残量もあるのにエンジンが始動しない場合は、燃料ポンプの故障を疑ってみましょう。

バッテリーターミナルの問題

セルフメンテナンスや点検後によくあるのが、バッテリーターミナルの付け忘れです。メンテナンスや点検をする際には、安全のためにバッテリーターミナルを外してから作業します。そのまま始動すると、バッテリーから電力が供給されないのでエンジンが始動できません。バッテリーターミナルにケーブルを接続し直し、再度エンジンを始動してみましょう。

また、バッテリーターミナルは、経年劣化で痩せてケーブルが外れやすくなったり、外れていなくても接続が緩くなったりすることがあります。そのほか、バッテリーターミナルに汚れが付着しても電力供給が不安定になることがあります。その場合は、バッテリーターミナルをさらに締め込んだり、ターミナル部分を金属製ブラシなどで清掃してみましょう。

オルタネーターの故障

バッテリー上がりに症状が似たトラブルとして「オルタネーターの故障」が挙げられます。オルタネーターとは、エンジンの力で電気を作る発電機です。バッテリーは、オルタネーターで発電した電力を充電していますが、オルタネーターが故障すると充電不足になり、バッテリー上がりに似た症状が現れます。この場合、バッテリーを充電したり、交換したりすると一時的に回復しますが、走行中に充電されないのですぐにバッテリー上がりを引き起こします。バッテリー上がりの症状と見分けが難しく、オルタネーターの故障は外観で判別ができないので、間違えやすい代表的なトラブルです。「バッテリーの充電または交換をしたのに、すぐにバッテリーが上がってしまう」という場合はオルタネーターの故障を疑いましょう。

バッテリーが
上がってしまったときの対処法

バッテリーが上がってしまったときの対処法についてご説明します。バッテリー上がりは、ブースターケーブルやジャンプスターターがあれば、ご自身でも復旧することが可能です。ただし、バッテリー上がりを起こしたということは、バッテリーの寿命が近い場合も考えられますので、できるだけ早めに新品への交換をおすすめします。

ブースターケーブルで始動する

バッテリー上がりの対処法として最も一般的な方法がブースターケーブルによる再始動です。ブースターケーブルとは、バッテリーが上がってしまった車と救援車のバッテリーを接続して、エンジンを始動させるケーブルです。両側に大きなワニ口クリップがついたケーブルを見たことがある人も多いのではないでしょうか。ブースターケーブルは、以下の手順で使用します。ただし、ブースターケーブルを使用する場合は、救援車としてバッテリーに問題のない車が1台必要です。

  1. 故障車と救援車を近づけて、それぞれの車両のバッテリー位置を確認する
  2. 故障車のバッテリーのプラス端子に赤いケーブルを接続する
  3. 救援車のバッテリーのプラス端子に赤いケーブルを接続する
  4. 救援車のマイナス端子に黒いケーブルを接続する
  5. 故障車のエンジンブロック(エンジンの金属部分)に黒いケーブルを接続する。接続する場所がない場合は、バッテリーのマイナス端子に接続する
  6. 救援車のエンジンを始動する
  7. 故障車のバッテリーを充電するため、接続した状態で5分ほど待つ
  8. 故障車のエンジンを始動する
  9. 故障車のエンジン始動後、2~5の逆の手順でブースターケーブルを取り外す

ジャンプスターターで始動する

ジャンプスターターとは、救援車がいない状態でもバッテリー上がりに対処できる装置です。スマートフォンなどのモバイルバッテリーをイメージすると、わかりやすいでしょう。以前のジャンプスターターは大型で高額でしたが、最近では小型で安価な製品も販売されているので、万が一のために持っておくと安心です。

ただし、使用前に充電が必要なので、車載する場合は定期的に充電状態を確認しておきましょう。使い方は、ブースターケーブルと同様にバッテリーに接続してエンジンを始動するだけなので簡単です。製品によって使い方が異なるので、詳しくは製品説明書などで確認してください。

ロードサービスを依頼する

急なバッテリー上がりで友人などに救援を頼めず、ジャンプスターターも持っていない場合は、ロードサービスの利用が安心です。ロードサービスとしてはJAF(日本自動車連盟)が一般的ですが、自動車の任意保険に付帯していることも多いので確認してみましょう。

新品バッテリーに交換する

一番確実な方法は、バッテリーを新品に交換することです。バッテリー上がりを起こすということは、バッテリーが弱くなっている可能性があるので新品に交換するのがベストです。近くのカーディーラーや修理工場、カー用品店に相談してみましょう。

バッテリーが上がるのを防止するには

バッテリー上がりを防止するには日々の点検が大切です。定期的にバッテリーの電圧や液量を点検しましょう。バッテリーの電圧は、エンジン停止時で12.5V~13V(走行時はオルタネーターから常に充電されているので13.5V~14.5V)が適正です。テスターで電圧を測定して11V以下になっている場合は、バッテリー寿命が近い状態といえます。

また、バッテリーの中には、バッテリー液(希硫酸)が入っていますが、この液量が減ると充電不良や破損事故につながります。定期的にバッテリー液の量を確認して、もし減っているようならバッテリー補充液を継ぎ足しておきましょう。そのほかバッテリーの使用期間にも注意が必要です。バッテリーは、製品によっても異なりますが一般的に2~5年が使用期限になります。3年以上交換していない場合は、バッテリーの寿命が近いので交換目安といえます。

バッテリーの電圧や液量の点検は、カーディーラーや修理工場、そのほかカー用品店やガソリンスタンドでも実施しています。給油の際にガソリンスタンドで定期的に点検してもらうと良いでしょう。

まとめ 
~バッテリーが上がらないよう早めの交換を~

車を運転する人にとって、バッテリーの点検・整備は義務です。まずはバッテリーが上がって走行不能にならないよう、日々の点検と定期的な交換を行いましょう。自動車のバッテリーは、乗らなくても消耗していくので、3年ごとの交換がベストです。また、もしバッテリー上がりで走行不能になっても対処できるように、ブースターケーブルやジャンプスターターを用意し、使い方を理解しておくことも大切です。

任意保険には、バッテリー上がりなどのトラブル時のためのロードサービスも付帯されている場合があるので、任意保険の内容もぜひ確認してみるとよいでしょう。

なお、イーデザイン損保の自動車保険「&e(アンディー)」ではすべてのご契約にロードサービスが無料でついています。サービス内容など、詳しくはこちらをご覧ください。

ロードサービス

本記事の情報は2023年9月末時点での内容です。

監修:三木宏章

月刊自動車雑誌の編集者としてキャリアをスタート。 編集プロダクションにて約7年間、チューニングカー雑誌を担当するなどをしたのちに、現在はコンテンツディレクター兼ライターとして活動中。自動車業界はもちろん、日本のものづくりを支える製造業のコンテンツ企画・ライティング実績も豊富。