アンケート調査実施!!つけるか迷うカーオプション6個の装着率と人気のカーアイテム11個まとめ

2023年10月18日

車にどのような装備品を付けていますか? 購入時に付けた「カーオプション」や、購入後に用品店やホームセンターで買い足した「カーアイテム」などが車内にはあるでしょう。今回は、そんな車の装備がテーマです。日本国内の20代~70代のドライバーにアンケート調査を行い、前半ではカーオプション、後半ではカーアイテムについてまとめます。実際に使用している人の割合や、使っている・使わない理由などをご紹介します。オプション選択やアイテム購入の際の参考にしてみてください。

ドライバーが実際に装着している
カーオプションは?

まずはオプションについてです。車の購入時にディーラーの営業担当者からさまざまなオプションをすすめられた経験を多くの方がお持ちでしょう。「どれを買えばいいのか分からない!」「『みんな買っていますよ!』と営業担当者はいうけど、本当なのかな?」と考えてしまったドライバーも多いのではないでしょうか。

そんな疑問に答えるために、カーオプション6つについて実際に装着・施工しているかのアンケート調査を行いました(2019年2月実施/有効回答数100)。オプションごとに見ていきましょう。

カーナビの装着率は72.0%

「カーナビ(カーナビゲーション)」を装着しているドライバーは72人(72.0%)でした。その内の49人が車の購入と同時に装着したと答えています。さらに、約半数の36人が純正品のカーナビを装着しているという結果も出てきました。

装着理由で挙がったのは、「知らない場所への道案内」「遠距離旅行のため」「知らぬ土地へも容易に行ける」などの意見でした。旅行などで初めて訪れる場所でのドライブや、あるいは長距離のドライブには欠かせないという内容が多かったです。

装着していない理由としては、「あまり使わないから」「遠くには行かないので必要ないから」など、使い道がないという理由を挙げたドライバーが12人と多く見られました。ほかにも「地図の方が分かりやすい」と思われている年配の方もいるでしょう。一方で、「値段が高くなるので」といった値段を理由に挙げているドライバーは3人で少数派となっています。

また、「スマホで対応できるので」「スマホやタブレットで代用できるから」など、スマートフォンやタブレットのナビゲーション機能があることを挙げているドライバーの意見も目立ちました。しかし、画面が小さい機種は、運転中にカーナビの代わりとして使うには不向きといえるでしょう。「カーナビの代わりにスマホのカーナビアプリが表示できるモニターを付けたから」と実際に答えた人もいましたが、スマートフォンやタブレットなどと車載モニターを併せて使う方がいいでしょう。

ドライブレコーダーの装着率は34.0%

「あおり運転」に関するニュースなどが増加している影響で「ドライブレコーダー」に注目している人もいるでしょう。しかし、装着しているドライバーは34人(34.0%)と全体の約3割程度という結果になりました。

装着したタイミングは、車購入時が34人中11人と少なく、多くのドライバーが車購入後と回答しました。また種類も約7割の23人が市販品と回答しています。このことから、車購入時の必須オプションという認識はあまりないものの、後から必要性を感じてドライブレコーダーは市販品を購入・装着するというドライバーが多くいる様子が分かります。

装着理由として、あおり運転のニュースを直接のきっかけとして挙げているドライバーが目立ちました。「高速道路で頻繁に起きている事故のニュースを見て」「何かあれば、証拠として残せるから」「あおり運転や事故等検証が必要な時の為」といった意見です。また、「身近で付けてない事で不利な状況があったから」「事故にあった」など、実際に自分の身の回りで事故があり、その際に必要性を感じて購入・装着したという意見も見られました。

ドライブレコーダーは視野角が広く、夜間でも明るく録画できるレンズのものを選ぶといいでしょう。もし当て逃げに遭ってしまったときに逃げた車のナンバーが読み取れなかったら逃走車輛の特定が困難になるため、解像度も重要です。

バックモニターの装着率は39.0%

駐車時などに車の後方の様子を確認できる「バックモニター」は、39人(39.0%)が装着していると回答しました。更に、そのうち約9割超の36人が車の購入と同時に装着したと答えています。このことから、カーナビほどではないものの、ある程度は車購入時の必須オプションとしてバックモニターは認識されていることがいえるでしょう。

装着理由は、「バックが不安だから」「ぶつけないため」「大きい車なため後方が見づらいから」といった、駐停車などの際にミラーでは確認できない死角を減らして状況を目視するためという意見が多く挙がりました。自身の車が障害物に接触してキズがついたりへこむのを避けられる点や、ミラーで確認できない死角に入り込んだ背丈の低い子供や動物などを発見する点も期待できるでしょう。

一方で、装着していない理由としては「つけなくても運転可能」「以前の車についていたが、無くても困らない」など、必要がないという意見が大多数を占めました。基本的には駐停車時などのバック運転をサポートする機能であるため、バック運転に自信がある場合はわざわざお金を出してまでバックモニターを購入しようとは思わない、という実情が読み取れます。

ドアバイザーの装着率は48.0%

雨風を避けるために窓枠の上部に装着する「ドアバイザー」は、48人(48.0%)が装着していると答えました。そのうち約9割の43人が車購入時の装着であることから、ドアバイザーもバックモニターと同様に、車購入時の必須オプションとしてある程度認識されているといえるでしょう。

装着理由にも、「使用した車はすべてつけていた」「つけるのが当たり前だと思います」「今までに付けないで購入したことがないから」といった回答が見られました。ドアバイザーは装着して当たり前という認識でいるドライバーがこちらからもうかがえます。対する、装着していない理由としては、「昔はつけていたが、特に必要性を感じなかったことと、ドアバイザーがもろく壊れやすいのでいらないと思ったので。」「前の車で効果ないことが分かったのであえて付けなかった」「必要性に関して疑問」といった回答が見られました。

雨の中でも気にせず換気を行えたり、形状によっては降雪時に雪がサイドウインドーに付きにくいというメリットもあります。しかし、今回の調査結果からは、ドアバイザーの効果などに対する疑問を持っているドライバーが一定数いることが分かります。ほかにも「車のデザインが悪くなる」「あまり格好良くない」など、見た目を気にして装着しないドライバーもいるようです。

シートヒーターの装着率は16.0%

調査した6つのカーオプションのうち、もっとも装着率が低かったのは「シートヒーター」で16人(16.0%)でした。そのうち約7割の12人が車購入時に純正のものを装着しています。後から市販品を購入し装着したドライバーはほとんどいない結果となりました。

装着しない理由として「そういうものがあること自体知らなかったから」「そのようなものがあることを知らなかったし、あっても必要性を感じない」「シートヒーターをしらない」といった意見が挙がりました。そもそもシートヒーター自体を認知していないという旨の回答が多く見られました。ほかには、「ヒーターで充分」「エアコンで十分と考えたから」「エアコンがあるから」など、車のエアコン機能で十分という理由も見受けられます。

そして、あえて装着しているドライバーの中には、「寒いのがいや」「冬が苦手」など、寒さを装着理由として挙げる意見も見られました。車のエアコン機能だけでは不十分だと考えるドライバーもいるようです。エアコンは冷却水の熱を利用して暖かい空気を作りファンで循環させ車内を暖めています。ところが冬の気温が低いときは冷却水も冷えており暖かい空気が出るまで時間がかかってしまいます。シートヒーターは、電熱線の熱を利用するため、暖かくなるのが早いです。エアコンが効きだすまでの間でも直接体を温めてくれるので寒さは和らぐでしょう。オープンカーにも有効です。

ボディコーティングの施工率は41.0%

ボディコーティングを施工したドライバーは41人(41.0)%でした。約4割が施工している結果となっており、そのうち33人が車購入時に施工したと回答しています。コーティング剤について尋ねると、半数以上の27人がメーカーの純正品と答えました。その一方で、「新車購入時にサービスでしてもらったので、よくわからない。」といったように、どのコーティング剤を使用したかまでは把握していなかったドライバーもいます。

施工した理由としては、「汚れが、付かないから」「手入れが楽になると思ったから」「汚れが付きにくく掃除が楽」などの洗車の手間を省いて車をキレイに保ちたいという回答が多数でした。実際に、施工しておくと洗車キズをある程度防ぐことも期待できます。またノーメンテナンスでは効果が持続しないため、施工業者からメンテナンス方法を聞いておくとよいでしょう。

反対に施工していない理由は「あまり必要性を感じないから」「効果があるか分からない」「初期の状態でいいから」など必要性に対して疑問を持っている旨の回答が多かったです。他にも「高価だから」など費用を理由としたり、「自分でメンテナンスするから」といった回答も見られました。

カーナビはすでに必須オプションとして定着。
今後はドライブレコーダーも!?

ここまでカーオプション6つの装着率をまとめてきました。もっとも装着率が高かったカーナビは、1981年に国産自動車メーカーから世界初の装備として登場して40年以上が経ち、必須オプションという認識が定着してきたといえるかもしれません。一方でスマートフォンやタブレット端末でも高性能のナビゲーション機能を利用できるようになり、「あえてカーナビを装着しなくてもいい」と考えるユーザーが増えてきていることも事実でしょう。

また、ここ数年で一気に注目を浴びているドライブレコーダーの装着率は3割程度という結果でした。しかし、会社の営業車や運転を職業にしているドライバーの車にはドライブレコーダーの装着は常識という声もあります。「あおり運転」の危険性が報道され始めたことから、自分の身を守る手段として個人で購入を検討するドライバーも増加してくることでしょう。

そして、カーオプションをつけるか迷った際には、「多くの人が使っているから」ではなく、「自分の運転環境に合っているか」で選ぶのがポイントです。先述のデータや意見をもとにご自身に本当に必要かを判断するようにしてください。

ドライバーが使っている
カーアイテム
トップ5

さて、ここからは後半です。みなさんの中にも、用品店でカーアイテムを買ったことのある人は多いのではないでしょうか。便利そうなアイテムがたくさん売られている反面、何を買えばいいか迷ってしまった人もいることでしょう。

そんなみなさんのために、後半ではカーアイテムについて調査した結果を考察していきます。ドライバーが現在使っているカーアイテムを尋ねてみました(2019年2月実施/有効回答数149)。その結果から、特に使用者の数が多かったアイテムを5つご紹介します。

カーインバーター(37人:24.8%)

今回調査したアイテムとして最も高い使用率だったのは、シガーソケットに挿入することでAC電源として利用できる「カーインバーター」でした。使用理由には「家電製品が使いたいから」「パソコンの充電が出来て便利」などの意見が挙がってきました。他にも、災害時にライフラインが寸断されて電気が使えないときにカーインバーターがあったので家電が使えたという実例もあります。

ゴミ箱/スマートボトル(31人:20.8%)

カップホルダーに設置するスマートボトル型のゴミ箱も使用率が高い結果となりました。使用している理由としては「デッドスペースがゴミ箱になり便利」「ゴミ箱は邪魔になりにくい大きさのものを使う」といった意見が挙げられており、ゴミ箱は必要だとは思っている一方で、なるべくジャマにならないものを使いたいというドライバーの考えが読み取れます。ただ、エアバックが作動したときに妨げにならない場所に設置しないと、開いたときの圧でゴミ箱が飛んで思わぬ怪我をする危険性もあるので注意しましょう。

サングラス(29人:19.5%)

サングラスにも票が集中しました。「日差しよけの為にも便利だと思う。」「日差しを遮りたい」といった意見のほか「サンバイザーは視界が遮られるから」といった声もあり、単なるファッションアイテムとしてではなく日よけの効果を求めて使用しているドライバーが多いことが分かります。
またサングラスをかけることにより、視界の妨げになるアスファルトの反射やフロントガラスの乱反射をおさえることができます。目から入ってくる紫外線を軽減することで疲労が軽減されて安全運転にもつながるでしょう。

車載モニター(26人:17.4%)

車載モニターにも26人と多くの票が集まりました。かつては地上波デジタル放送を流したり、DVD・ブルーレイを再生したりするのが主流でした。最近ではスマートフォンやタブレットと接続してカーナビ代わりに使ったり、無線のバックカメラと組み合わせて「バックモニター」として使うなど、応用の幅が広がっています。ヘッドレストやサンバイザーなど取り付け場所によっては違法になってしまいます。購入や取り付けの際に確認しましょう。

シガーソケット増設ユニット(24人:16.1%)

カーインバーターの設置が多かったこととも合わせて、車の中での電源確保は多くのドライバーにとって最優先事項であることがうかがえます。最近はドライブレコーダーの装着を希望するドライバーも増え、車載モニターや後付けのカーナビにも電源は欠かせませんから、増設ユニットの出番も多くなっているのでしょう。

車内で使用する
電気機器の種類の増加により
「電源確保」が課題化

カーインバーターとシガーソケット増設ユニットという「電源確保」のためのアイテムの使用率が高い結果となりました。携帯電話やスマートフォンなどの充電のためだけではなく、ドライブレコーダー需要の高まりや車載モニターの使用率上昇などにより、車内でより多くの電源を確保する必要が生じてきたと考えられるでしょう。

ただ、シガーソケットは10アンペアです。タコ足配線にして一度に使う電流が10アンペアを超えると安全装置であるヒューズが切れたり、ヒューズが切れなかったとしても配線が熱を持って最悪の場合出火する恐れもあります。あらかじめ使用する電装品の電力を調べておきましょう。

ドライバーが今後使ってみたい
カーアイテム6選

続いて、ドライバーが今後使ってみたいと考えているカーアイテムについても聞いてみました(2019年2月実施/有効回答数159)。特に票が集中した6つのアイテムについてご紹介していきます。

日よけカーテン(13人:8.2%)

最も人気だったアイテムは「日よけカーテン」です。選んだ理由としては、「紫外線予防」「日差しが当たる時間帯は運転に相当神経を使う為」など日光を除ける効果を期待する意見が多く見られました。「ドライバーが使っているアイテム」で「サングラス」の使用率も高かったことから、日差しはドライバーにとって真っ先に解決したい問題であることがうかがえます。他にも、「夏場の涼しさ確保」「車内温度が高いから」といったカーテンならではの理由も挙げられていました。

後部座席やリアウインドーは問題ありませんが、走行中にフロントウインドーはもちろん運転席や助手席のサイドウインドーのカーテンを引いたり、サイドウインドーに吸盤で取り付けるような日よけ類を付けると視界の妨げになるため違反になります。取り付け方によっては車検が通らない可能性もあるので注意が必要です。

フットレスト(12人:7.5%)

「フットレスト」にも人気が集中しました。フットレストを選んだドライバーの理由は「足のむくみの解消」や「長時間乗る時などに足が楽になるから」など足への負担軽減の声が多く挙がったほか、「高級感があるから」というような意見もありました。フットレストを装着することでアップダウンや、カーブの続く山道でも左足を踏ん張ることで上半身が安定し、ハンドリングもスムーズに行えます。運転席だけではなく助手席や後部座席に設置できるタイプなど多くの種類があり、そちらの注目度も高いといえそうです。

車用収納ボックス(11人:6.9%)

トランクに積み込んで、荷物を小分けにして収納する「車用収納ボックス」も人気でした。「荷物を積むのに便利だから」「荷物の整理ができる」といった意見が多かった一方で、「洗車用品入れ」として使用したいという声もありました。荷物の積みっぱなしは車重が増えて燃費に影響を与えます。積んでおく荷物は必要最小限にしておいた方が良いでしょう。

スプレーチェーン(11人:6.9%)

吹きかけるだけでタイヤにスリップ防止効果を生む「スプレーチェーン」を選んだドライバーも11人いました。思いもよらぬ場所やタイミングで雪に遭遇してしまうこともあり得ます。チェーンやスタッドレスタイヤと同等の走行性能や効果を得るまでは難しいですが、数千円程度で購入できるため、急な積雪時に安全な場所までの緊急避難用と考えて備えておいても良いかもしれません。

パンク修理剤(10人:6.3%)

パンクしたタイヤに吹き込むことで空気の注入と穴塞ぎを行う「パンク修理剤」を選んだドライバーが10人いました。「緊急の場合に使用」「パンクしたときに便利だから」といったように不測の事態を見越して用意したいという意見が集まりました。ただ、スプレーチェーン同様にあくまでも応急処置用の商品です。修復させる物ではないため、使用後そのままの状態で長い距離を走行するのは安全とはいえません。また、穴の大きさや開いた場所によっては穴を塞ぎ切れない場合もあります。使用期限もあるので注意が必要です。パンク修理剤を使用したタイヤは基本的には交換になってしまいます。スペアタイヤへの交換やロードサービスの次の選択肢ぐらいで考えておいた方がいいでしょう。

コンパクトエアーベッド(10人:6.3%)

空気を入れるだけで使える「コンパクトエアーベッド」にも人気が集まりました。「キャンプで使いたい」「車中泊が快適になりそうだから。」「長距離ドライブの時の休息用に」など、様々なシチュエーションを意識した回答がありました。車内環境を快適にするアイテムは続々登場してきているので、それに応じて車の役割も幅が広がっています。

「いざという時にあると便利」
なアイテムも人気

ドライバーが今後使ってみたいカーアイテムには、パンク修理剤やスプレーチェーンといった「いざという時にあると便利」なものにも票が集まりました。これらは常用するものではないため、今回のアンケートをきっかけに商品自体を認知して使ってみたいと思った人もいるのかもしれません。

また、購入時に検討されるカーオプションとは違い、カーアイテムは新たに買い足したり買い換えたりするのが容易です。今回紹介したカーアイテム以外にも、便利なものはたくさん売られています。ドライブをより快適なものにしたいとお考えのみなさんは、近くのカー用品店に行ってみるとよいでしょう。

本記事の情報は2023年9月末時点での内容です。

監修:モータージャーナリスト 矢田部明子

アナウンサーやラジオパーソナリティーとして活動後、モータージャーナリストに転身。機械工学や物質工学について学んだ知識を生かし、女性の目線から評論している。愛車のランドクルーザー76でオフロードコースを走るのが趣味。